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2007/08/29

面、目もないハナシ

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たしか道教だったと思うが、「無面目」という伝説上の存在がある。
ヒトの形をしているが、顔には目も鼻も口も耳もなく、それらに象徴される外の感覚も持たず、
つまり外部との接触を一切持たず、ただ内的な思索に耽るだけとされている。

その伝説の無面目は、目鼻口耳に相当する7つの穴を顔に空けられて死ぬという。
諸星大二郎が、これを題材に漫画を描いていた。顔を描かれてヒトの感覚を得て
ヒトの社会に生きるようになるが、最後は狂って壮絶な死に方をしていたっけな。

まあしかし、その穴をあけてもらって初めて無面目はヒトとなったとも言える。
完全なヒトというのは感情に翻弄され現実に流され、そして死ぬイキモノなのだ。
そこはほれ、分かっちゃいるけど何とやら。

もし生存に不利益をもたらすほど奇形の角を持った牛だったとしても、
矯正という名の拷問によって死に至るよりは、奇形によって死にたい。
それでこそ生命を全うしたと胸を張れる、と考える人もいる。

矯正という苦しみを乗り越えて不利を克服できる可能性があるのなら挑戦すべきだ、
と考える人もいる。それもまた一つの生き方。どっちを選ぶかは人それぞれ、状況次第だ。
だが何にせよ、その選択を強制されるコトだけは嫌だな。

「馬を水場に連れて行くことはできても馬に水を飲ませることはできない」とは言うが、
水を飲みたい馬なら飲んでくれるよ。そこまで連れてこられるくらいなんだから。
それ以前に、水場だろうと何処だろうと他人に引かれて動くのだけは嫌だ、なんてのもいるけどな。

もし身近に、そんなヤツを見かけたら、ひとまず放っておけばいいさ。

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