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2007/10/20

半生紀(3) 色、色違い

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あまり周囲に馴染もうとしない性質を小学校の頃に示した末息子を見かねてか、
上の2人の兄たちとは違って中学校から私立校へ進むことを、親から勧められた。

田舎町の小学校では遊び集団からも落伍しかけていた小さな少年だったのが、
おっとりした都会ッ子の多い私立中学ではむしろ活発な部類なのだから面白い。

もちろん中には喧嘩っ早い連中もいるもんだから、そんな連中を相手に
頻繁に校内を駆け回って追いつ追われつ、よく喧嘩をしたものだった。

3年もするウチには、気付けばそいつらこそ意気投合できる仲間になっていた。
「強敵」と書いて「とも」と読む的な少年漫画の世界だったのかもしれん。

その学校はちょっと遠くにあったので、新たに得た「強敵」を家へ招く機会は
あまり多くなかったが、それでも趣味の合う友達を何人か連れてきたコトはある。

自宅で遊んで帰った友人たちが、後に「家族っていうより友達みたいだ」と
家庭内の雰囲気を評していたっけ。田舎の一家ならではの雰囲気だと思うのだが。

彼らの家を訪れれば、周囲どこまでも住宅が続く。一戸建てに住む者はいたが、
少なくとも田圃の中の小さな集落に暮らしている生徒など学校中を探しても稀だった。

田舎暮らしの大家族と都会暮らしの核家族では家族内の人間関係も違うのだろう、
と後になってから思ったものだ。だから友達には家族のように接してみたりした。

そんな具合に周囲とは異質な環境で育った存在は、馴染むまでの苦労こそ多いが、
いったん仲良くなれれば集団内の特異点になる、とも思う。

たとえば周囲が都会の鼠の論理で固まりそうなときに異なる見解を示したり、
ときには田舎の鼠ならではの行動力や注意深さが皆の役に立ったりした経験も。

当時からの旧友たちの中では、今でも異質な存在であると感じる。
それは小学校の頃の異物扱いとは違って、悪い意味ではなく。

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