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2007/11/12

出張旅行記(14) 山勘式露出計

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山梨には、さすがに東京の隣の県だけあって何度となく訪れている。
甲府市には、一つの仕事で二度訪れたコトもあった。

甲府駅前には軍配を持った信玄公の像が鎮座している。
いよいよ大河ドラマも終盤だが、この姿によく似せてきたなあ。
主人公の軍師・山本勘助も入道となって、絵巻に残る肖像に似てきた。

よく考えたら、大河ドラマを最初から最後まで
ほぼ全部見たのは初めてかもしれない。
主人公の山本勘助に対して感情移入しているせいもあるだろう。

ちなみに、かつて山本に関しては実在論争もあったが、
おおむね現状では実在が認められているようだ。
しかし、武田家に仕官するまでの前半生については、未だに明確ではない。

中年、というか当時で言えば老境にさしかかってから、
ようやく表舞台に登場して活躍したのは事実であるらしい。
身体的に不利な点もあったので、その点も含めて異色な存在だ。

ドラマでは、仕官する以前に諸国を放浪したり、
若くして妻を亡くしたりと、不器用な生き方が描かれている。
そういうのが一つひとつ、親近感に繋がっているような気がするのだ。

ちょいと似てるみたいでね、
山勘という言葉の語源ともいわれる、あの男に。

で、ちょいとハナシは跳ぶ。

ここ2~3年、主に使っているカメラは、ちょっと古いスタイルの機種だ。
1ショットごとに手で巻き上げなくてはならないし、フォーカスもマニュアル。
スピードライトの連動はX接点のみ。つまりTTL発光制御などは行えないから
光量調節もマニュアルか、あるいはスピードライト側の外光式オートに頼る。

さすがに露出計だけは内蔵されているのだが、メガネをかけているせいで
ファインダーが遠く、下辺に並ぶ露出表示部分が視野外になってしまう。
意識的に見ようとしなければメーターが見えないもんだから、とにかく面倒。
ときたま確認のために見るコトはあるが、基本的にはほとんど使わない。

だから、それこそ山勘みたいなもんで撮影しているというワケだ。
ISO感度いくつで、シャッター速度いくつの、絞りいくつ……と。
単なる当てずっぽうではなく、実は経験に基づいた半自動的判断なのだけれども、
その体験のない人にとっては魔術か何かのように思えたりするらしい。

まあ実際、このカメラとはよほど相性が良かったらしく、買って3日目にして
露出計の示すのとは違う設定で撮影して気に入ったカットを得たほどだから、
ちょいと特別かもしれない。とはいえ、他の動作にもいくつかそういうコトが
あるので、一部の古い友人たちからは不思議系などと呼ばれたりもする。

そんな異能者扱いを受けるのにも、すっかり慣れてしまったな。
かつては異能者=異端者というレッテルで差別的な扱いにつながったコトも
あるが、中年となった今では、それがむしろ楽しかったりもするのだ。
むしろ持ちネタとして使えるんじゃないかと思っているくらい。

ああそうか、山勘殿はそういうふうに、異能者人生を楽しんだりもしたのか。
怒りも恨みも悲しみも楽しみも喜びも肴にして清濁合わせ呑み、
しばしばアタマを使って謀略を練り、残る一生を精一杯満喫したのだろう。
何度目かの川中島の合戦に術柵見破られて斃れても悔いはあるまい。

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