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2008/01/13

経験則の継承の断絶

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ヒトの知識や経験というのは、
明示的に伝えられるコトも多いが、
暗示的に伝わるコトも少なくない。

まだまだ教育というテクノロジーは発展途上で、
前者の経路だけでは、完全というには程遠い。
だから実は後者の方法が非常に重要だ。

例えばヒトの動かし方なども、単なる教育だけでは身に付かない。
何かのプロジェクトを動かすとき、小規模と大規模とでは勝手が異なる。
進め方や、進み具合を把握する方法、その他いろいろと。

そういったコトを実感する余裕もないまま、
つまり社会人になりきれず過ごしてきたような
「最近の若者」も多いのではないだろうか。

また、社内の肩書きの上下関係や先輩後輩関係、
肩書きに応じた仕事内容などに関する認識も、
どれだけの「最近の若者」が持っているか。

昔の大企業のサラリーマンなどでは、そういう経験も積めたであろうが、
雇用情勢が激変し、就職氷河期を経て非正規雇用が当然という社会しか
知らずに生き続けている団塊ジュニア前後の世代では、そうもいくまい。

将来的に経験する可能性も、今のままでは低いと言わざるを得ないから
この先を見てもスキル修得など期待できそうにない。
経験する環境がないのだから、できなくて当然。

ヒトの世の中、「今時の若者は」と苦言を呈する年寄りは常に存在した。
おそらくヒトが言語コミュニケーションで社会生活を確立させた頃からずっと。
そして今後もヒト社会が存在し続ける限り、ずっと。

あるいはヒトが、暗黙知を完全に駆逐できるまでになれば変わるかもしれない。
が、それはヒトでなくカミサマの領域ではないかと思うので、
やはり無理なのだろう。

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