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2008.03.24

理系用語で読み解く社会(23) 行ったり来たりの波打ち際の崖っ淵

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農業廃棄物によるメタン発酵やエタノール発酵を実用化し
農山村でエネルギー生産を行うという手法が研究されている。
そういう話題にも示されるように、再び地方にも産業を分散して
いこうとする動きが、ようやく実現に近付いてきたようである。

しかし最近、リスクは逆に個人レベルへ分散されてきつつあるようだ。
一部の技能労働者では「個人事業主」として働いているが、
実態としては特定の企業の体制に縛られて仕事をせねばならず、
しかも企業からはリスク保証も得られないというケースがある。

派遣社員など非正規労働者とか、「名ばかり管理職」とかも同様。
権限は全部企業の「ガバナンス」の範疇として組み込まれてしまったし、
その分以上にカネを企業が持って行ってしまって、リスクだけ個人。
自営業やアルバイト、管理職などは「自己責任」だという論拠で。

株式など証券類に関しても、多くのリスクはチャンスとともに
個人レベルへと落とされてきている。
社会保障関連においても、受益者負担の名の下に
コストが個人レベルへと分散されてきた。

ヒトの歴史には、集約して分散する、その繰り返しの過程が常にある。
しかしその中で細かく見てみると、いろいろと動きの違いが見受けられる。
全体が一斉に動いているワケではないのだな。
中のモノの動きは、それぞれの特性によって様々だ。

時代が変化しても全く動かない、あるいは容易に動かないモノ
逆に迅速に動いていって、落ち着き場所がないようなモノ、
そして中には、特定の方向にのみ動きやすいモノもある。
浜辺に漂着物が打ち寄せられるように、何かが一方の側に運ばれたりする。

中央と地方との移動が難しくなる中では、
そうした方向性がより強く前面に出てくるコトだろう。
一方、サイクルが早くなったコトで、また違った影響もありそうだ。
それは疲労だろうか。加重でのハナシじゃないから違うよな。

むしろ波動だろう。集中したり分散したりで生じるのは圧縮波。
周波数によっては、ヒトや社会体制との共鳴もあるだろう。
たとえば、少なくとも今の立法制度は社会情勢に追いつけていない。
また、世相の変化が世代交代に重なれば非常に大きな変化となる。

周波数帯域が変われば、特性は大きく違ってくる。
ヒトが、それに見合った思考サイクルを身に付けるのは難しい。
となれば社会システム的に対応できる環境を整えねばなるまい。
新たな社会制度の考え方を作っていかなければ、対応できないのではないか。

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