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2008.05.05

理系用語で読み解く社会(25) だいたい代わりが利かない代替品

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同じ動作を何度も繰り返す際、
その動作に無関係な部分でもいいから
回ごとに違ったコトを意識しておくようにすると、
何回目かという記憶の助けになることに、最近、気付いた。

ユニークなID番号を振る、という表現はあるが、
ヒトというのは、番号だけの小さな違いでは
何がどう違うのかを認識するのが難しい。
むしろ、番号以外は何も違わないという意味に
なってしまったら、ヒトの認識を助けるような
特徴付けが行われず、結果として識別できない。

数字という情報を与えることで、管理する際の
手掛かりが得られるものだけど、しかしそれは同時に、
数字以外で記憶しておく必要をなくすという意味もある。
個々の特徴を、すなわち数字に表せない個性を
全て捨て去ってしまうのが「ユニークなID」だ。
人の心に残るような特性は失われるのである。

この目の前の親しい人たちは、
決して数字ではないと実感できるはず。
その感覚は、自分の目が届く範囲だけに
限ってしまって良いのだろうか。

「今ここにある」という情報を脳は事実と認めている。
他の脳は、また別の情報を事実と認めているはず。
認めているという事実が実は非常に大切なコトであり、
いや気持ちの上ではむしろそれこそ真理なのかもしれない。

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