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2008/06/19

たまには時事ネタ(19) テンポライアンス

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NHK職員によるインサイダー取引発覚を受けて、
第三者委員会が調査のためにヒアリングしたところ、
実行した職員たちには「何ら葛藤があったワケではない」
といった回答をしていたのだそうだ。
そうか、普通に普通のヒトビトが働いてるんだな。
と実感した。最近の、普通の、ヒトが。

昔、とある業界紙の元編集長と言葉を交わしたコトがある。
彼は、かつての部下が、自らの取材先の株式を保有し、
それによって儲けたと分かったために処分したという。
あの頃は、そんなケースは限られた事例であったのでは
ないかと思うのだけれども、しかしコレ自体は、昨今の
現象に先立つ、ある意味での兆候だったのではないか。

内部的に処分したものの対外的には公表しなかった元編集長氏
や業界紙発行元の対応は、今の感覚で言えば責めるべきだろう。
しかし当時としては精一杯の判断だったと言えるのではないか。
記者がインサイダー取引を行ったなどと公開すれば
媒体そのものの存続に関わると危惧されたはずだ。
だから企業は、内部的な問題を公表したがらなかった。

他の媒体でも普通のヒトビトが勤務していたし、
企業の体質そのものも普通の会社と違わなかっただけのこと。
そういう事例が実は様々な媒体の中で目立たぬままに蓄積を続け、
終いには隠しきれなくなって大量に漏れ出してきた。
体質変化は少しずつではあるが着実に進んでいって、
症状が現れたときには、しばしば手遅れとなっている。

まるで生活習慣病の如く、だ。
しかもそれは特定企業組織団体個人というワケではなくて、
日本社会全体でのコトである。
いまや、鉤括弧付きのcomplianceなどでは、もう間に合うまい。
多くの企業や組織において、おそらく対症療法も必要だし、
根本的な体質改善のために生活を抜本的に変える必要がある。

それは公共性の高いとされる組織や団体はもちろんのコト、
単なる私企業、家庭、個人にいたるまで、関係している。
だから誰も彼もが、それを避けては通れまい。
まあ致し方ない。誰も彼もが、程度こそ個々人で異なるとはいえ
これまでの蓄積を経済的な繁栄として享受してきたのだから、
全体の一部という意識を持って、少しばかり手伝っとかんとな。

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