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2008.09.12

出張旅行記(21.5) 今、バリバリ造ってます、船とか

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翌朝、うっかり二度寝してチェックアウト時間ギリギリに
ロビーへ出てきたら、他の2人が午前中のプランを立てていた。
「しまなみ海道」の自転車道を走ってみようという。

橋の袂にある施設で自転車を借りて走り出してすぐに、
発案した同行者の一人は後悔していた。厳しい残暑の最中、
しかも今日の空は見事に晴れ渡っていて陽射しも眩しい。

自転車道はループを描いて端に接続している。
橋桁は見上げる高さ。高低差は相当なものだ。
久し振りに乗った自転車では、ちと足が疲れる。

しかし代わりに視点の高さが抜群の眺望ももたらす。
まさにこれこそが、運動エネルギーと引き替えに
得られた位置エネルギーというヤツだ(違う)。

上がっていく途中では造船所が見下ろせる。
数年前に今治を訪れたときには厳しかった業界だが、
最近は需要が戻ってきて活況を呈している様子。

船台の上では撒積船の形がおおよそ出来上がっている。
小さな入江を挟んで対岸には進水を済ませた船が係留され
そちらは間もなく艤装も終わろうとしている様子だ。

たしかに、ひっきりなしに船を造っているようである。
クレーンの塗色なども、前に通りがかった際に目にしたより
鮮明に見える気がするのは、単なる気のせいかどうか。

続いてループをさらに半周すると、同じく鋼鉄でできた
構造物である橋梁に差し掛かり、すぐ海の上に出る。
波静かな海面は遠く数十メートルほども下に見える。

この最初の橋、来島大橋はルート中の最高地点でもあるとか。
そこまで一気に上がってきたもんだから息も上がったし
体温も上がった。しかし橋の上に日陰はほとんどない。

橋脚の立ち上がっているトコロに、わずかな日陰がある。
各自バラバラに写真を撮ったりしつつ走っているので
先に進んでしまった者は、そこで休んだりする。

ふと見れば橋桁の隙間から下の海面まで見える。
石ころでも落とせば、そこまで落ちていくはず。
高所恐怖症なら立ちすくんでしまいそうだ。

大橋は3連になっていて、それぞれの橋の間に島がある。
最初の馬島には、エレベータが設けられていた。
自動車では、島民か公用車などに限られているという。

見下ろしてみれば、小さな入江に小さな砂浜があり、
鮮やかなエメラルドグリーンの海から小さな波が寄せている。
浜辺の砂は周囲の岩と同じく色が薄く、ほとんど白い。

次の島には降りる場所が設けられておらず、
その先の大島へと橋は続いていく。
ここでようやく、あの白い砂浜に降りるコトができた。

上から眺めて想定していたより、粗い砂。
だが浜にはゴミもなく、人もほとんどおらず、
ただ静かに、些細波だけが打ち寄せていた。

これを見るだけでも、大量の汗をかいて
炎天下に自転車を漕いできた価値はあったな。
ただし帰りもまた多大な運動エネルギーを消費したのだけど。

今回のルートは、かなりの暴挙であったとは思う。
かつて盛夏の八郎潟を歩いてしまった件にも匹敵する。
少なくとも、仕事の前に一汗、という程度ではなかったね。

ただ、大島の浜で拾った小石が一つ、土産になった。

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