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2008.09.15

自称逸般塵の不通の日記(29) 新たなExperienceと得られた知見

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新しい経験というのは、詰まるトコロ以前とは違ったコトをするというワケで、
要するに以前できたコトができなくなっていても構わない、
という意味なのだと思うようになった。
ていうか、そんなふうに思わせる新たな経験を、つい最近したというだけなのだが。

以下、その経緯やら感想やらを、駄文にて
ダラダラと解説してるので読み飛ばしを推奨。

--
8月は不調になったデスクトップPCの復旧作業に多くの時間を費やした。
その兆候は春先くらいからあったのだけど、なかなか着手できず騙し騙し
使っていたトコロ、いよいよ深刻な事態に陥ったという経緯だので、
まあ要するに自業自得ではある。

たまたま同型機を余らせていたU君に助けられ、幸いにも暫定復旧は迅速にできた。
その後、データ復旧を試みると同時に、複数の作業環境を用意しておこうと、
月末になって最新のモバイルPCを調達し、環境構築に悪戦苦闘しつつ
また併用する運用形態についても試行錯誤しつつ検討を進めてきた。

しかしそれにしてもPCのセットアップ作業は面倒なものである。
昔から、ずいぶんと手間をかけ時間をかけ、苦労してきたものだ。
今回のモバイルもGPUやHDDなどがプアなので苦戦は予想していた。
しかし最も苦戦したのは、新バージョンのOSやオフィススイートであった。

新たなExperienceを提供するという触れ込みで売り出されたものの
多くの批判が寄せられているコトは承知の上だ。今までずっと
旧バージョンを使っていたので、そろそろ新しいExperienceを得てみるのも
悪くなかろうと判断したのだが、まあやはり使いにくいものではあった。

結論から先に言うと、従来バージョンと同じモノのように思わせつつ、
実は全然同じコトができないように作られているので、非常にもどかしい。
それこそが嫌われている原因なのだろう。
特にオフィススイートは、相当なクセモノだ。

OSに関しては、かなり従来バージョンに近い雰囲気にできるのだが、
こちらは従来のような操作感が得られない仕様であるらしい。
そのコトについて、「10年来のユーザーを初心者にしてしまう」
との表現で批判している人がいた。全く同感である。

一応、従来通りのメニューを出すためのアドインがあるらしい。
調べてみたらサードパーティ製で有料というのがあった。
金を払うのは面倒だし便乗商法のようで好きになれない。
なので操作については新しいバージョンのものに慣れるコトに決めた。

それよりも問題なのは、この「リボン」てヤツが妙に邪魔だという点。
モバイルPCの画面は狭い。特に最近はワイド画面が流行してしまったため
どうしても上下が狭く、縦長のドキュメントには非常に使いづらい。
その狭い枠の中で、ひときわ大きなリボンが貴重な作業領域を奪っていく。

なんとも迷惑である。作ってる連中はモバイルを知らないのかと思うくらいに。
まあしかし、できるだけ使わないようにしてしまえば、気にする必要もないのだ。
どうせオフィススイートなど、基本的には貰ったデータを閲覧・編集するために
必要なのであって、最初から自分で作るドキュメントなど僅かなものだから。

一人の中で完結できる思考サイクルに関しならば
じっくりと長い時間をかけて改善策に取り組む気にもなるが、
この件に関しては、そうもいかないし、そもそも利用頻度も低い。
だから思考エネルギー消費を低減した方がマシ。

不満点を挙げれば、たしかにキリがないくらい出てくる。
このOSやオフィススイートを作ってる連中の言い分としては
「新しいExperience」を提供するのが目的なのだから、
そもそも過去の経験などに立脚する必要がないというコトか。

ちなみに、Experienceの本義は「試みて得た知識」だそうな。
この試みから、ユーザーはどのような知識を得ただろうか。
「新しいバージョンは使えない」という知識だったりするんじゃないか。
一方、作ってる連中は、何を得たのか。

かつて、オフィススイートが乱立していた時代には、他社ユーザーを
取り込むために必死になって互換メニューを作ってたものだった。
ほぼ1社が勝ち残ったゆえに競争がなくなり、過去の自社製品さえ
取り込む対象にはならなくなったというコトなのかもしれない。

むしろ今では。競合は無料or低価格スイートという現状。
「安かろう悪かろう」との勝負だから、やりにくいとは思う。
そんな難しい舵取りが強いられる状況だからこそ、
「10年来のユーザー」も重要顧客として捉えるべきではないかなあ。

どこかの掲示板で、「参政権」ならぬ「賛成権」という言葉を見掛けた。
ベンダーが提供した製品を使わねばならないのはユーザーだ。
反対する権利はなく、賛成しかねるなら他を使うまでのことだろう。
しかし、ほぼ独占である以上、過去の自社製品が競合と考えるべきでは?

それでもまだ、PCに入れて使うソフトなら、旧バージョンのユーザーは
そのまま使い続ける自由があるので、マシな方だと言わざるを得ない。
Web上のアプリケーションでは、その自由さえ与えられないのだから。
新しい製品を使うコトを強制され、しかも基本的に全世界への公開だ。

特に某g社などは、その規模ゆえ大きな弊害が出ているように思う。
あまりに影響範囲が大きくなりすぎたか、新機能に対する苦言も目立つ。
ユーザー規模拡大で、異なる価値観の人がより多くなるものだから、
相対的に批判の声も増えてきているというワケだろう。

「便利and/or楽しさの押し売り」と受け取る人も増えた可能性がある。
それが便利and/or楽しいか否かはgの中の人の価値観でしかないのだ。
だが中の人の数など全世界からみれば無視できるほどに少ないし、
その視点についても、特定のスタンスに大きく偏っているのである。

だいたいにしてヒトというのは須く、不満に対して活動するもので、
まずは現状に不満を持つ人が世の中を変えようとし、
それに対し変化に不満を持つ人が戻そうとする、というようなものだ。
当然、「もっと便利に」というのも、現状への不満の一種と言えるだろう。

現状の、あるいは現状未満の便利さで妥協できるようでなければ
いつかヒトは不満を募らせて現状に対して働きかけを行って
そして他のヒトのうち誰かの満足感を損ねて不満を募らせ
また別の方向から新たな現状への働きかけを促すというワケだ。

いやもうホント、キリがないね。

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