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2008/10/08

理系用語で読み解く社会(32) 感性の法則・組織片

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たとえば法人組織や官僚組織などが、
しばしば世論の激しい非難を受けてようやく
重い腰を上げて遅きに失した対処に乗り出す
などという構図は古今東西尽きぬもの。

いったん動き出すと方向転換が難しく、
本当にダメになるまで諦めるコトをしない。
これは、組織が持つ性質だ。

そもヒトには各自の感性質量に由来する慣性力があり、
理性が加減速や方向転換の必要ありと判断したときも、
なかなか容易にそれをできなかったりするものである。

すなわち組織の慣性力とは、
組織を構成するヒトビトの慣性力の集合であるのか。
否、のみならずヒトヒト間の情報伝達意思疎通に要する
時間が加わり、さらに遅延して作用する性質を持つ。

ある組織の活動の一部に問題があって
それを止めようとするような場合、
中のヒトビトがそれぞれ個別に判断して停止されるなら
それは個人と同レベルの素早い動きとなるが、
ヒトビトそれぞれの判断が行われない組織であれば
指揮命令系統を通じた伝言ゲームとなるのだから、
そりゃ時間がかかって当然といえる。

下手すればピラミッドの頂点でなければ
判断を下せないような組織体制でありながら、
その頂点の席に座ってるのが判断を先送りして、
さらに手遅れの度合いを高めたりするケースもある。

ひっくるめて言おう。

この組織というのは、言うまでもないコトと思うが
企業や各種団体や官公庁などの「働くヒトの集団」
に限るハナシではなくて、たとえば自治体のような
「生きるヒトの集団」やら、教育機関の「教える/
教えられるヒト集団」も含まれるし、さらには国家
までも含めて、基本的に当てはまるものである。

それこそ、明確な指揮命令系統さえ確認できない
(しばしばインターネット上に出現する)烏合の衆
なんてのだっても、この慣性力だけは持っている。

つまりもともとヒト集団が持つ特性としてあるのが
この強力な慣性力というワケであり、組織として
指揮命令系統を整備するのは、慣性力を制御し、
必要なときに迅速な方向転換を可能にしようとする
ヒトの工夫だったというワケだ。

まだまだ工夫が足りないのね、ヒトて。

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