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2008/10/22

自称逸般塵の不通の日記(38) きっと何度でも通る道筋

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最近どうも堅苦しいネタばかり書いていると思ったら、
活字が著しく不足していたコトに気付いた。

これは、過去にも何度となくあった現象だ。
消化するのに時間が掛かるような本の場合、
どうしても一気に読み終えるのが難しい。
ところが続きを読み始めるにも気が重くなり、
かといって他の本に手を出す気にもならず、
結果として読まずに溜め込んでしまったのだ。

仕事の遅れなど精神疲労を強く感じていたので
まあ致し方のないハナシではあるのだけれども、
読書不足をそのまま放置していては悪循環。
最近は少しばかりキモチが上向きになったのと、
仕事の合間が見つかったので、その機会を捉え
途中だった本を一気に読み解いたというワケ。

で、今回、読みかけだった本。

「昭和の軍閥」(高橋正衛著/中公新書)

ちょうど続きを読み始めたあたりのトコロに、
引用されていた文書が目に留まったので、
いささか長いが、以下に孫引きしておく。

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現今の社会層を見るに高級為政者の悖徳行為、政党の腐敗、大衆に無理解なる資本家、華族、国家の将来を思はず国民思想の頽廃を誘導する言論機関、農村の荒廃、失業、不景気、各種思想団体の進出、靡爛文化の躍進的擡頭、学生の愛国心の欠如、官公吏の自己保全主義等々邦家の為の寔に寒心に堪へざる事象の堆積なり。然るにこれを正道に導くべき重責を負ふ政権に何等之を解決すべき政策の見るべきものなく又一片誠意の認むるべきものなし。従て政権の威信は益々地に墜ち経済思想政治上国民は実に不安なる状態に置かれ国民精神は逐次弛緩し明治維新以来の元気は消磨し去らんとして国勢は日に下降の道程にあり。
更らにこれを外務方面に見るに為政者は国家百年の長計を忘却し列国の鼻息を窺ふことにのみ之汲々として何等対外発展の熱を有せず維新以来の積極進取の気魄は全く消磨し去り為めに人口食糧の解決の混迷は刻々として国民を脅威しつゝあり。此の情勢は帝国の前途に一大暗礁を横ふるものにして之が排除に向ひ絶叫する吾人の主張が為政者により笑殺し去られつゝある現状は此邦家の前途を思ひ寔に痛憤に堪へざる処なり。

(「桜会趣意書」)
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とある軍部内の小集団によるものだという。
彼らは政界や外務省など他省庁に満足できず、
軍政を目指しクーデターを図ったとのこと。

しかしそれにしても、この内容に類似する感覚を、
どうも妙なくらいに感じてしまう平成の日本。

まあ歴史は繰り返すってトコロなんだろうけどさ。

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