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2008.10.15

どっかで聞いたような面白くもない規制反対論ダガ一応書いておく

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凶器になり得る刃物の販売時に住所氏名などの情報を
取らない店が大半、との警察庁発表が以前あった。
そんなルールは存在しなかったのだから当然だろう。
(そもそも個人情報保護法の方が店にとって懸案だったのでは?)

では、今から刃物の販売規制を実施したとして、
果たして犯罪抑止効果がどれだけあるか。
後先を考えない犯行に対しては大した抑止力になるまいし、
計画的に犯罪をもくろむ人にとってみれば他の手段もある。
ヒトを苦しめたり生命を絶つ方法など枚挙に暇がないのだ。
刃物による犯罪だけは減るかもしれんが全体としては大差あるまい。
官僚たちが刃物を使った犯罪のみに着目した数字を使って
業績をアピールするには最適な手法といえるだろうけれど。

それなりに犯罪抑止効果のある刃物販売規制を考えるとすれば、
包丁や果物ナイフ、鉈や鎌まで含めた刃物全般を対象として
刃物専門店やアウトドアショップ、工具屋はもちろん
スーパーやコンビニ、百均などでも実施しないと。
そこまで緻密な網をかけられるか、大いに疑問であるけれども、
いろいろな種類の刃物の中ではダガーナイフ(冷笑)による事件よりも
包丁など台所刃物による事件の方が圧倒的に多いはずなのだから。

業界が自主規制をしてこなかったから法制化して取り締まる、
という文章だけをみれば間違いじゃないと思えるんだけど、
実態は大義名分を通しただけのコトに過ぎないんじゃないか。
過去にどれだけ自主規制を促してきたのか。
なにしろ新規参入がとても容易な商売であるのだから。
業界団体は存在するが一部の企業しか参加してないし、
そもそもロクに力も持ってない。
その団体には何度も声をかけました、では思考努力が足りまい。
(これまた官僚たちの業績偽装手段なのかもしれんが)

あるいは新規参入の業者で目立つトコロには目を光らせて、
ときには助言(実態は指導かもしれんが)も行ってきたのだろうけど、
そんなのは警察側として当然の業務の範囲であって最低限のレベルだ。
違法性がなければ取り締まらないのは当然ではあるけれど、
業者がどのような認識でいるのかを把握し続けていたのかねえ。

行き過ぎた所持規制は人権侵害の懸念とて人々を萎縮させる。
単に、言動そのものを縛られる直接の規制効果もあるけれど、
心理的に縛り付けてしまうという間接的な悪影響のほうが、
むしろ恐ろしいトコロ。
心理的に縛られれば部分的にでも思考停止に陥る。
思考停止の範囲は拡大しやすいもので、これが大きくなりすぎると、
他のコトに関しても同様に思考停止で済ませてしまいかねない。
思考停止ってのは、短絡的に目先の結果を求めたりするんでね、
長期的に見れば、ずいぶんと危なっかしいハナシじゃないかな。

昔々の日本の秩序であれば、
犯罪者を出してしまった家が責任を負ったワケだよな。
部下の不行跡によって大名が責を負ったりするコトもあった。
とすれば、従業員の中から犯罪者を出してしまった企業は、
その責任を果たして負うのだろうか。
またその企業が所属している業界としては、
どのような責任の負い方があるのか。
さらには、そういう業界の監督官庁、主務大臣等、
ひいては主権者たる国民、社会全体、ヒトという種……。
対象はいくらでも広げるコトができるけど、
その分、責任感というのは反比例して薄まる。

毒素が混入した食品は複雑な流通経路を通じて拡散したし、
破綻リスクの混入した金融商品も取引の網目を伝って広まった。
結果として直接間接に世界中の人々へと影響を与えている。
責任感からも同様に、世界中の人々が逃れられぬものと思う。

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