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2008/12/09

理系用語で読み解く社会(34) 触れんとすればゾクゾクする

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件の教授は、こうも語っている。
「日本の治水事業は非常に優れており、100年に一度という規模の水害に備えているが、
この治水事業が小さな水害をなくし、皮肉にも内発的自助意識を弱めることになった」

100年に一度ていうのは、当然ながら「未だ曾て有らず」ではないのである。
さすがに個体としては経験する機会もなかっただろうけれども、
現代に通じる社会において過去の歴史で経験済みであるはずなのだ。

あるいはもしかしたら「ミゾユウ」だか「ミゾウユウ」だか
という読み方になると、“個体として未経験”などという意味に
変わってくるのかもしれないが、その読み方には詳しくないので端折る。

結局、ヒトの脳味噌の構造からすると、その個体寿命に近い規模の時間、
あるいは個体寿命を大きく超えるような時間軸での認識をするコトは、
非常に困難なものであるのだろうと、考えざるを得ない。

いやむしろ、ソコにミゾがなかったコトなど未だ曾て有らぬのではないか。

しょせん、せいぜい100年程度の耐用年数しか持たないのがヒトの肉体。
それ相応のハードウェアと、ソフトウェアで構成されているのである。
100年に一度の低頻度リスク想定など、設計限界を超えた行為なのかもしれぬ。

何かの境界に近いトコロでは、しばしば性質や状態の大きな変化を伴う。
境界部分には若干の幅を持って、両者の入り混じる領域もできたりするが、
その上下みれば、まったく別世界に属している、というのが自然の世界。

となれば、ヒトの基本設計で想定していないような、
新たな時間軸の認識手法を見出さねばならんのだな。
遷音速域や超音速域で飛ぶためには。

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