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2009.10.12

役に立つか苦言かどうかは受け手次第(37) 都市の歴史も万事塞翁が馬

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出張で地方都市の数々を巡っていて思うのだが、
駅前に出ると既視感を覚える都市は少なくない。
たいてい県庁所在市や中核市にはJR幹線が通じ、
高架となった駅前には広いロータリーや大通り。
ビル群が駅や県庁舎の周囲にズラリと立ち並び、
東京ほどではないが高密度さを印象づけている。

「仙台と大宮は駅前がそっくり」と母は言った。
川越に生まれ育った者には、その感覚も頷ける。
というより川越を離れてようやく気付くのだが、
どこか、他の地方都市とは違った雰囲気がある。
江戸時代から県内有数の商業都市だったものの、
県庁所在地にはならず、JR幹線も通じぬ川越市。

どうやら昔からの商家が、そういうのを好まず、
県庁所在地としての名乗りを上げるコトもなく、
鉄路も独自に敷設していった経緯があるという。
おかげで駅前は、どこか小ぢんまりとしている。
市内の道も、ほとんどは幅が狭く、城下町でも
あったことから、細かく直角に曲がったりする。

だもんで、いささか不便なトコロも少なくない。
結果として経済的な発展から少し遅れてしまい、
半ばタイムカプセルのように古い街並が残った。
むしろそんな様子が近年になって観光地として
注目されているのだから歴史とは皮肉なものだ。
賢いようで抜けていて、でも面白い、そんな街。

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