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2009/10/26

理系用語で読み解く社会(59) 習練が不要な方向への収斂進化

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「3C」には入らなかったものの日本人はカメラ好きだ。
実際、一眼レフの流行など、何度も繰り返されてきた。
この裾野の広さが、業界を支えているのかもしれない。

流行が繰り返される背景には、新たな技術の投入もあろう。
一眼レフ方式の確立、AEやAFの実用化、そしてデジタル化。
新たな撮影スタイルが登場することで、顧客が増えてゆく。

しかし純粋な光学機器だったカメラは、デジカメになって
“光学機能を備えた家電製品”へと変質、使い方どころか
業界の体質までも、変えていったような気がしてならない。

家電としての低コスト化、コモディティ化、そういった
要素が、近年のカメラを大きく変えてきた、と思うのだ。
その変化が良かったか悪かったかの評価は、ともかくも。

「3C」のひとつであるクルマもまた、モノとしての傾向は
同じ流れのように思われる。構造の簡略化、部品の共通化、
修理でなく交換というメンテナンスの方向性、などなどだ。

かつてクルマといえば高度なスキルを要求する機械だった。
それが運転操作や製造・整備を容易にする方向へ変化して、
今はすっかりコモディティな商品としての地位を確立した。

ハイブリッド、そしてEVへの道筋は、きっとカメラが
デジカメとなった道筋と同様に、クルマという機器を
“自動車としての機能を持つ家電製品”とするだろう。

それが良きにつけ悪しきにつけ、ユーザーを変えていき
業界を変え、社会を変えて、さまざまな変化をもたらす。
それはヒトの欲求という、強い進化圧の影響なのだろう。

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