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2009/11/29

中抜きの構図

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これまで一般的には、中間業者が入って(要するに下請として)
仕事をするコトが多かったのだけど、最近は直接取引したい
という顧客が、最近になって、ときたま現れるようになってきた。

昨今の厳しい経済情勢の中で業界全体が冷え込んでいて、発注元の
予算は下落傾向、中間業者も利益確保のために出費を抑えようとする
傾向が強く、下請に出てくる数も金額も大幅に下落してきている。

その意味では、直接取引で単価アップとなれば個人的には助かる。
発注元にとっても、中間業者に抜かれる分のコストを抑えられるので
やはり大きなメリットではあろう。どの業界でも、だいたい変わらず。

ただ、業界全体としては、どうだろうな。良くも悪くも大きな変化だ。

個人が企業に対してサービスや役務を提供するという形態は、
非対称性が強すぎてディストーションが大きくなりがちだ。
よほど上手に補正しないと、後々の人材プールに不安が生じる。

強い選択圧力が働いて「中の下」程度の個人では食えなくなり、
より上に成長するための経験を積む場がなくなってしまうだろう。
一方で、限られたトップクラスの個人には業務が過剰に集中する。

結果、先細りになってしまうのではないか。そんな不安が残る。

中間業者は付加価値産業でもある。今は良くない面も目立つが、
仲介役としての存在意義はもちろん、個人では引き受けきれぬ
ほどの大規模な業務を円滑に進めるなどの機能も見逃せない。

個人の側も新たな環境に適応して成長していかねばならないが、
中間業者たちも、やはり環境に適応すべく新たな道を模索し続け
これまでにない付加価値を提供していく必要があるだろう。

強力な個人を中心として新たな中間業者ができるかもしれないが。

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