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2010/01/18

暗箱猿人

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ところがヨノナカとは広いもので、驚いたコトに、
「ああすればこうできる」的な発想で、何にでも
確実な解決策があると思ってる連中がいるらしい。
ある意味でメリケンポップみたいで、好きになれない。
単に莫迦阿呆であるだけなら嫌いではないのだけれども、
あまりに硬直化した思考ルートには、いささか閉口する。

分かるから楽しいというコトもあるけれど、
分からないからこそ面白いコトだってある。

なにせヨノナカってのはブラックボックスだよね。
因果関係を経験則で法則化するコトはできても、
その中身を細部に至るまで把握できるはずもなく。
だのに、やればできそうな気がしてしまうあたりが、
テクノロジーの恐ろしいトコロなのかもしれない。
でも実はそうでもないコトを、しばしば思い知らされる。

そう、テクノロジーが全ての課題を解決するなんて
とても信じられない、そんな育ち方をしてきた。
指先だけで1/100mm単位の精度を見極める様子を
小さい頃から目の当たりにしていたのだから。
テクノロジーとは、人間のテクニックが伴って、
はじめて使い物になるのだと、そういう感覚。

また、社会保障制度が全ての課題を解決するなんて
とても信じられない、そんな育ち方をしてきた。
高度経済成長に翳りが見え始めた頃に成人を迎え、
やればできるという夢だけを持って社会に出てみれば、
夢の経済シャボン玉は屋根まで飛んで壊れて消えたよ。
ヒトの過信が強すぎ、システムをも破綻させた現実。

ある意味で場違いなトコロに迷い込んだ子供のような、
「こんなトコロにいていいのか」という漠とした不安感は
きっと一生、拭うコトができないだろうと思っている。
あるいは、そんな自信のなさを常に実感しているので、
「いてもいいんだよ」という雰囲気が周囲にあってこそ
生きていけるのだと強く思っている。

でも、おかげで「ああすればこうなる」の罠には
あまり陥らずに生きていけるのだろうとも、思う。

実は解決策なんて発見できないかもしれないが、
それは見付ける機会を得られなかったのか、
見出す努力や能力の不足であったものか、
それとも存在しないのか、いずれの可能性もある。
どれだったかなんて、気にしない方がいい。
また違った探し物に手を突っ込むだけだから。

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