役に立つか苦言かどうかは受け手次第(51) 船頭オーバーヘッド多くして船漂流
ヒト個人と同じくヒト集団、それこそ国家なんてのも、
「決めるために動く」「動かしつつ決める」は大事だ。
「決めてから動く」「決まってから動く」だけでは、
状況の変化に対応しづらく混乱を避けるのは難しい。
決めつつ進めつつ悩みつつ、できるようなのを、
きっと“成熟した国家”というのだろうと思う。
まったく、そんな国になってもらいたいものであるが、
それじゃあ一体、どういう存在が必要になるのだろう。
まず、決断を下す立場の存在に関していうならば、
利害関係者の相反する声だとか一喜一憂ばかりの世論調査なんぞに
右顧左眄してばかりで誰も嬉しくない方向に進んだりするようでは、
誰も任せたいとは思わないだろう。
一方、決断の影響を受ける側の立場についても、
特定集団の理想を絶対として押しつける上に損失やリスクを許容せず、
その上で右往左往する政界に愛想を尽かすといった態度ばかりでは、
誰がそれに沿えるであろうか。
だいたいの要求や条件を示した上で“細部は任せる”としてくれる
ような参加者ばかりなら、イベントの段取りをするのも難しくない。
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