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2010.06.09

役に立つか苦言かどうかは受け手次第(56) そ、醍醐味。

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その昔あった「醍醐」とは乳製品の一種であり、
非常に複雑な工程を経て作られるモノらしい。

その再現を試みたという内容を昔どこかの本で読んだが、
膨大な量の牛乳を使って僅かな量を作れるのみという。

見聞したコトを写真だの文章だので伝えようとすると、
膨大な現実から何を切り出して伝えるかが悩み處だ。

簡潔な表現にするためには受け取る側の意識や感覚や
想像力に委ねて省略するようなコトも少なくないが。

それでも画面の外には想像外の情景があるかもしれんし、
文字にならない意識が言外や行間に滲むかもしれない。

一片の醍醐を口に含んで大量の原料と複雑な工程を想像する、
そんな器用な相手にばかり伝えたいのではないから難しい。

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高い純度を目指すときには不純物とともに目的の物質まで
一部失われていくような作業をせねばならぬ場合もある。

まるで希少な鉱脈から一粒の貴金属を取り出すようなもの、
そのような夥しい損失を経て一口の醍醐が作られていく。

ヒト社会には多種多様な存在が渾然一体となっていて、
一部分でも排除していこうとするだけで非常に困難。

醍醐ほどの品質を目指していきたいというのであれば、
自らが少数派になる覚悟で取り組まねばなるまいよ。

それほどに大量の“廃棄物”として切り捨てられた側と、
高度に純化して残った僅かな一部。どっちがゴミかな。

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