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2010/07/10

出張旅行記(30) 重文の10くらい

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そんな敢行する慣行の一環が出張ついでの散歩だ。

先日、未踏県の一つだった熊本県に出張してきた。
残る未踏あと4県、仕事での未踏を含めれば7県だ。

アポイントは午前。帰りのフライトを遅めにして、
夕方までの間、市街地を散歩する時間を確保した。
まさに梅雨時、雨は降らずに空は薄雲で覆われた
ままだったが、東京よりさらに蒸し暑い日となる。
あまり無茶せず、熊本城だけ見物しようと考えた。

現代の城塞の門番は小さな番小屋で入場券を売る。
団体入場向けの入口ではないらしく人影は疎らで、
むしろ目立つのは植木などの手入れをする人たち。

そも平日昼間の観光名所、日本人の比率は少ない。
全体としてみれば東アジア系外国人が多いようだ。
たまに行き会う日本人も、近隣の人々が多かろう。
あるいは出張ついでに立ち寄った者も、いようか。

幾重にも折り重なる石垣は今もなお堅固かつ急峻、
地山の地形を活用して高さを稼ぎかつ入り組んで、
かつて巡らされていたはずの塀や櫓が失われても、
奥へ奥へと高く聳えて先を見通せぬような構造だ。

出張ついでの散歩となれば時間は限られてしまう。
そういうときは行けるトコロだけ行くまでのコト。

計画性ある人であれば案内図を見てコースを決め、
チャッチャと巡っていったりするのかもしれんが、
先に何があるかを知るコトなく進んでいった方が
良きにつけ悪しきにつけて出会いを楽しめるもの。

何段目かの石段を上がってようやく見えた天守閣。
まっすぐ向かうのでなく搦手から攻め上ろうかと、
少し遠回りしてから上がってくコトにしてみれば、
そこには今も残存する櫓や門構が建ち並んでいた。

天守閣はじめ多くの建物は西南役の際に焼失した。
この城に拠って籠城して守りきったのが官軍側だ。
焼け残っている古い建物の多くは重文指定だとか。
後から案内図を見返してみれば指定建築物の数は
13棟あるといい、そのうち10ほどを目にしていた。

昭和35年再建という天守内部は鉄筋コンクリート。
ところどころ空調が設置されていて少しは涼める。
おまけに懐かしい感じの部材や構造なども楽しい。

さらに平成になって復元工事が進んでいるという。
本丸御殿や一部の櫓は木造だが新品で最新の設備。
空調の効きも天守よりさらに強く涼しさは格別だ。

あまりに大量の汗で胸ポケのメモ帳が濡れていた。
耐水メモ帳に切り替えないといけない時季だった。
東京に戻っても蒸し暑い日々が続くはずなのだし。

前夜の睡眠が短かったし蒸し暑い中で汗をかいて
消耗したのでフライトの時間より少し早めに撤退。
別の門から出てバスターミナルから空港へ向かう。

もしこの出張が16カ月前のコトであったとしたら、
熊本駅から寝台特急に乗って帰ったかもしれない。
その列車名、今度は東北新幹線で使われるという
ので、どうせまた乗る機会は少なからずあるけど
疲れた状態では寝台車の居心地も捨てがたいのだ。

バスは標高の高い空港へ向けて高度を上げていく。
車窓に広がる畑は赤土。見慣れた赤土に近い土質。
察すると火山灰土か。阿蘇外輪山麓になるのだな。

火の国、あるいは肥えた土の国、肥後での散歩だ。

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