« 自称逸般塵の不通の日記(183) 様にならないハナシ | トップページ | 役に立つか苦言かどうかは受け手次第(57) 「ムラ八分目」 »

2010.08.21

出張旅行記(33) 線と線が交錯する場所

20100821_20100818821s


仙台出張は3度目くらい。

猛暑続きの今夏にあっては、今回は割と涼しい日ではあった。
朝の新幹線で現地入り、午前中に仕事が済むスケジュール。
しかし帰りの新幹線は混雑するようで、空席があまりない。
午後少し遅い時間の列車を、2~3日前に予約しておいた。

そんなワケで時間潰し。

なんとなく仙石線に乗って松島海岸駅まで出てみた。
さほど混雑した列車ではなかったが、さすが日本三景。
小旅行っぽい風情の多くの乗客とともに降りれば、
平日ながら、そこそこの行楽客が散策している。

あんまりヒトの多いトコロは好きでない性質。
まだ貧乏だから遊覧船に乗る予算も惜しいし、
少しばかり眼前の島々を眺めて歩いたものの
さほどヒトが入らなそうなルートを探して歩く。

海岸から離れる方向へ。

山地が浸食されて海に接する、このあたりの地形。
海のすぐ近くにも岩山が少なからず見受けられる。
海岸沿いの行楽街を少し離れてみればすぐに急坂。
曲がりくねったコンクリや石の階段の上に、小さな祠。

ここからは、目の前の木々がなければ海が見えよう。
そういえば昔、「ランドマークとしての祭祀対象」が
今も神社などとして祀られ続けているという説を、
どこかの本で目にしたのを、ふと思い出したりする。

そこで篝火でも焚けば、海の人々にとって目印となる。
複数の目印があれば、夜でも現在地が分かるはずだ。
祠から下りて少し歩けば、さらに古びた石段があり、
やはりそういったカタチで使われていたのかとも思う。

あるいは津波常襲地帯のコトだから、ひょっとしたら
大地震の後の避難場所として皆が大切にしていたか。
いずれにせよ生命の安全に関わる場所というワケで、
今なおカミサマが祀られているのではないだろうか。

松島駅、は東北本線。

行楽地目の前の駅とは違い、駅前は非常に静かだ。
客待ちタクシー数台と、旅館のバスが停まっていた。
飲食店は1~2軒、それも普通の田舎駅っぽい風情。
あとは看板がいくつかと、駐車場駐輪場、くらい。

そんな静かな駅でも、今ではICカード乗車券対応。
ケータイをかざしてやれば、ピピッと通れてしまう。
ボタンを押さねばドアが開かないような列車だって、
今ではインバータ搭載の新型省エネ仕様である。

嵩上げされていないホームに対応したドア口の
少し落ち込んだ床は、今も変わっていないけど。
それでも冷房の利きは良くて、蒸し暑い中を
歩き回ったシャツが冷えてくるのが実感できる。

仙台へ向かう途中、車窓から多賀城址が見えた。
ここの最寄り駅は本線の国府多賀城だけれども、
少し離れた仙石線多賀城駅もあって紛らわしい。
松島駅と松島海岸駅ほどではないが離れている。

入り組んだ路線は鉄道開発の歴史を示すのだろう。
小さな岩山が数多くあって谷間も入り組んでいて、
列車は小さなトンネルを幾つも幾つも通り抜ける。
上下の線路さえ離れたり併走したりと複雑である。

帰りの新幹線は満席。

乗ったのは繁忙期のみ臨時運行の「はやて/こまち」。
盆休みにしては遅めの時期だが、車内は子連れの
母親らしい客が目立つから、父親だけ先に戻って
東京で仕事をしている、といったトコロなのだろう。

予約していた席は往復とも窓際だったのだけれど、
一つ間違えていたコトがあった。それは窓の方向。
行きはA席に乗って朝日に照らされ、帰りはD席で
今にも没しようとする西日が直撃したのであった。

今度こそ、覚えておこう。

|

« 自称逸般塵の不通の日記(183) 様にならないハナシ | トップページ | 役に立つか苦言かどうかは受け手次第(57) 「ムラ八分目」 »