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2011.03.07

自称逸般塵の不通の日記(247) 土埃空高き冬の空地

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雨の夜の散歩からの帰り道では突然の土の匂いに驚いた
近所の戸建住宅が解体された直後の更地の匂いであった

最近は空き地のままとなる土地も見受けられる時代だが
多くの場合は住宅が新築されるし売られてるコトも多い
建替であれば更地の姿も今でしか見られない光景となる

今でなければ撮れない景色というものは数限りなくある
しかもそれこそ自宅から数百メートルという範囲でさえ

ある雨の夕方に北の川沿いへ足を向けたときに出会った
半世紀ほど前の集合住宅を解体した跡地の空地なんかも
再び新たな建物が作られるまでの短い期間しか見られぬ

この広さを記録に残しておくには魚眼かパノラマが必要
できれば昼間だけでなく夜景も撮っておきたいトコロだ

そこで晴れた日に時間を作り三脚を抱えて撮りに行った
パノラマのため冷蔵庫に眠るリバーサルフィルムを発掘
(今や現像所も受け付けてくれなくなった品もまだある)

急激に気温の下がる夕方の屋外の撮影で冷えた指先では
複雑なローラーの間にフィルムを通すのに一苦労だった

日没前の明るさの中では感度400を使って手持ち撮影2本
日没後の暗さには100で三脚上の長時間露光を同じく2本
ついつい忘れがちだが空地が残る間には現像に出したい

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近所の戸建跡地の土は肥沃そうな匂いをプンプンさせる
明治の中頃までは東京市外の畑と雑木林だったはずの地

数百年は耕作され続けた土には生命の気配が色濃く残る
いっそ農地に戻してやったらいいとは思わないでもない

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