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2011.03.30

自称逸般塵の不通の日記(251) 一輪の桜から始まる春

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今年ほど桜の開花が待ち遠しかった年はない。

たしかに東京には直接被害はほとんどないが、
初日の帰宅困難者問題や後に続く停電だとか、
地震酔いとか買い占め騒動とか放射能騒ぎで、
どことなく落ち着きのない空気が漂っていて、
みんな徐々に何か良からぬモノを沈殿させて、
むしろソレにやられてしまいそうで嫌だった。

都心ソメイヨシノの開花が確認された日の昼、
一仕事終えた勢いで近所の桜を調べて回った。
周辺で最も早く開花する緑道沿いの一株には、
例年とは違った枝に最初の一輪が咲いていた。

この桜もまた何か妙な空気を感じていたのか。

……

通りがかった老夫婦と一緒に桜を眺めて喋る。

「ようやく今年も春が来ましたねえ」
「きっとこれからパッと咲きますよ」

この小さな小さな近所の花見が今年最初だな。
本格的な春の訪れを教えてもらった気がした。

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