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2011/05/28

このクニのカタチ・戯画編

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哺乳類の一種であるヒトのオスにありがちな示威行動なんぞは、
しかし社会の中にいる人類にとって微妙なものだったりもする。

散歩からの帰りがけの夕食に立ち寄った隣駅の駅前の定食屋で、
テーブルに陣取る若者集団に一人分の目立つ声が混じっていた。
いかにも体育会系の大学生らしきグループで笑い声も大きいが、
その一人は単に地声が大きいだけでなく聞こえてくる話の内容
からみても集団を率いる存在で背が高く力もありそうな金髪と、
いかにもリーダー格というか、動物番組に見るボス猿的な風情。

話の内容もまた絵に描いた何かの典型例を見るかのようだった。
おそらく同年代なのであろう有名プロスポーツ選手の名を挙げ、
「アイツはソープにはまってダメだね、高校の頃から云々」と、
そんな感じに言うもんだから危うく食事を噴くトコロであった。

自信過剰とも思えるほどの言動には相応の裏付けがありそうだ。
一人だけの妄想ならともかくも集団を率いているという様子は、
充分な能力があってそれをアピールし続けてきた結果でもあり、
常に今のような地位を勝ち得てきた経験に支えられているはず。

おそらく小さい頃からガキ大将でスポーツ万能かつ実は勉強も
相応以上にできて偶には皆を引き連れて騒動を起こしたりして、
問題もあるけど教師や父兄にも割とウケが良くて一種の優等生、
集団スポーツ系クラブのキャプテンや生徒会長などしていよう。

10年前いや20年前でも30年前でもいいけど、きっとこんなのが
日本中どこかしこでも若者数人のグループを率いていて、その
10年後いや20年後でも30年後であろうとも、きっとこんなのの
老けたヤツが、日本の企業で同年代や後輩を率いていたりする、
もっと言うなら40年50年後には、こういう輩の中でも傑出して
活力に優れ運に恵まれたようなのが、どこぞで社長していたり、
○○党□□派など率いたり、とにかく数を動かしていくだろう。

てな感じで近代以降の日本社会というのは基本的に動いていて、
まあ要するに巨大な猿山のようなものが日本社会なのであって、
その頂点を極めるための戦いの場になっているのではないかと、
地位獲得競争の道を遠く外れニッチを往くハグレ猿は思うのだ。

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メインストリームなど小さい頃から通らずにいたので知らんが、
大勢の他人を動かすなどは恐ろしくてできないのでこれでいい。

それに登り詰めたらその後は転げ落ちる以外に道はないのだし、
何より上ばかり見ていと微細な領域に隠れるヨノナカの神秘を
見落としてしまうのではないかという心配が先に立ってしまう。

せめて、自分や手下たちや敵対集団以外にも無数のヒトビトが、
それぞれ無数のセカイを持つと認識し尊重してくれればいいな。

あと、猿山の外では別種の理屈でリーダーシップが働いていて、
そこに異質の競争が存在するコトも、きっと忘れてはならない。

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