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2011/06/30

出張旅行記(44.5) 狭くもあり広くもある箱庭列島

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9時半には塩尻駅に到着、10時過ぎ発ワイドビューしなの6号へと
約30分待って乗り継いで中央西線を一路、名古屋へ向かっていく。

線路に併走する国道に名古屋までのキロ程が見える。百数十kmと。
そういえば、このあたりは日本列島の中でも特に海から遠い地域。

それでも鉄路や道路の道程で二百kmあるかどうかというトコロで、
大陸の内陸部などと比べれば遙かに海が近いのは言うまでもない。

周囲の山々は緑に包まれており、頭上には初夏の雲が流れていく。
梅雨前線だろうと途切れるコトもなく横断してしまうのが列島だ。

狭い日本そんなに急いで何処へ往く、なんていう古い交通標語を
なんとなく思い出したが、確かに世界規模からみれば狭い列島だ。

中央西線は、古い東山道(中山道)ルートを京へ上る道筋でもある。
数々の谷筋や盆地を繋いで本州の中央を抜ける道、というトコロ。

眼下に見える川は薮原駅あたりまで塩尻方面に向けて流れていた
ように思うが途中から逆転する。いつの間に分水嶺を越えたのか。

太平洋へ向けて流れる川は次第に水量を増していくように思える。
これほどに急峻な谷間が形作られるのも納得できるほどの水の力。

塩尻の次の停車駅は木曽福島だ。15年くらい前には東京から車で、
このへんに出張してきたコトがあった。まだ若かった頃のハナシ。

線路は谷を下り続ける。徐々に蒸し暑くなってくるように感じる。
冷房が弱めに設定されていて、外の気温の影響を受けやすいのか。

たしかにトンネル内を走ると車内の空気も少し涼しくなるようで、
それほどまで外気温が高いという事実に気付き背筋の毛が逆立つ

まだ峡谷を抜けたワケでもないというのに相当な気温であるなら、
下界に降りて名古屋に着けば、どれほどの暑さになるというのか。

とはいえ列車は休みなく目的地へ向け走り続けていくものであり、
車窓に見える景色も山間というより盆地の印象が強くなってくる。

川も上流域というより中流域の様相を示すようになりつつあって、
中津川駅の、少し上流側のダム湖付近の川は、もう相当な水量だ。

このあたり盆地といっても甲府のように広々とした感じではなく、
起伏も多いので丘陵地帯の中に小さな平地がある程度なのだろう。

田畑の作りも丘陵地帯的な様子で、そこかしこに溜池も見かける。
(沢の水を引いてくる棚田のような谷間の田畑とは既に異なるが)

そして線路はときおり再び谷間を抜け、また平地に出ては次第に
周囲が市街地らしくなり、ついに多治見で「街」を感じるまでに。

この先もう寝ていても良さそうだな。仕事の前に一眠りしようか。
……などと思っていたら、再び谷間と山里が続くので少し驚いた。

けれども考えてみれば、日本列島なんてそんなもんかもしれない。
前から思うが、首都圏近畿圏を除けば都市部の面積など広くない。

中心街から20分ばかり電車に乗れば、もう郊外の閑静な住宅街で、
職住接近を求めるならば、東京から離れるのが手っ取り早かろう。

そんなトコロもまた、やはり箱庭的な感覚で好いのかもしれない。

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案の定の猛暑の名古屋での仕事の帰りには普通に新幹線を使った。

長く続く高架線の上は視点が高く、しかも高速で走り抜けるため
風景がまるでミニチュアのように見えるなど、これまた箱庭的か。

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