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2011.11.08

ヨノナカは異質な存在が混在しているとの前提で考えるコトの重要性

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どこぞのIT屋が動画で公開したりしている「未来ビジョン」などには、
どことなく引っ掛かるトコロがあったのだが、ふと気付いた点がある。
あまりに統一感、画一感が強い世界像になっているせいかもしれない。

もっと種々雑多なコンテンツが入り乱れるのが普通の社会であろうに。

ヒトやヒト集団のモデリングを簡略化しすぎて意図せぬ非現実感の罠。
ごくわずかにリアリティが欠如しているから不気味の谷に落ち込んで、
どことなく奇妙で空々しい空想だと感じられてしまうのかもしれない。

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ヒトは、ちょっとした将来を予測するくらいの頭脳は持っているけど、
その能力が実に中途半端なものでしかないとは、あまり気付いてない。

そもそもヒトというのは過去にばかり学ぶものではあるのだけれども、
軍人が戦争を研究する際と同様、企業や組織がリスク検討を行うのは
原則として“平時”においてであり、「過去に比して」の検討となる。
だからたいていの場合は想定が外れ大なり小なりの失敗をしてしまう。

企業が事業の将来性を検討するのも、だいたい似たようなものである。
ちょっとばかり夢を見せておかないとヒトもモノもカネも集まらない、
そんな対外的な虚勢じみたビジネス上の必要性もあるとも思うけれど。

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起こり得る問題のことごとくを洗い出して先回りして潰すなんてのは、
それこそヒトの手に余る行動、できると思うのは傲岸不遜だとは思う。

いかに先回りしているつもりであっても、自分が打った手の先までは
見通しきれていなくて余計な問題をバラ撒いてたりするから、やはり
ほどほどのトコロでしかないと心得ておいた方が良いのではないかな。

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なにせ本当にパラノイドだと脅威が登場する前から手を打っていたり
しようとしたりするから、むしろ却って敵を増やしていたりもするし、
そうでなくても多大な費用を使ってしまったり人手をかけたりしてる。

有事なんぞ平時の負担を深く考えないで対処しているケースも多いし、
そもそも人々の感覚が有事でなかったら手を打てば不満だけが増える。
一人あるいは少数の天才とかカリスマとか英雄なんぞに頼るキモチも
分からないではないけれど、彼らに何とかできる期間は短いのだよね。
せいぜいそいつ(ら)も、半生くらいの間しか能力を保てないのだから。

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リスクというのは、利益やコストと同じく数字として無理矢理にでも
置き換えていかないと分からないし比較のしようもないとは思うけど、
もともと無茶なコジツケでもあるワケで、やっぱり無理があるものだ。

だもんで半ば恣意的に、半ば無意識に過大評価過小評価をして数字を
いじるコトもできてしまうワケで、そこらへん上手に勘案してやって、
それぞれの示している予測を、検討した材料や背景にまで遡った上で
使えそうな材料は自分の手の内に取り入れて使ってやると良いかもね。

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