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2012.03.26

読み返り振り返し 知識は役立ってから気付くもの

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しばらく前にネット上で見掛けて、考えさせられたのは、
放射線や放射性物質と向き合うには、各自が自分なりの
「ものさし」を身に付けていかねばならぬ、という話題。

そう、相場感というか、「指を一杯に伸ばしたとき何cm」
といった、そういう身体感覚と密接に結びついた感覚だ。
「このくらいなら平気」という個人的な判断基準となる。

そこらへん、あんまり明確に意識していなかったけれど、
元々それなりに身に付いていたのかもしれない、と思う。
少なくとも理科は小学生の頃から、社会科も四半世紀は
ずっと興味を持ち折に触れて知識を蓄え続けてきた分野。

好奇心の赴くままに読書をしたり実際のモノゴトに触れ
身に付けてきたので体系的な学習など縁遠かったけれど、
断片的な知識も積もれば山、自己組織化してくるらしい。

それこそ地震に津波に原発事故という理科系のデキゴト、
およびそれによる災害など社会系の様々な影響について、
接したデキゴトそれぞれを全体の中に位置付けていって、
把握していくために、そういった知識体系が役に立った。

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原子核を構成する陽子と中性子の関係
その外側で原子の外見を形作る電子

生体内でひしめき合い様々に反応をしていく、
原子と原子が結びついてできた分子たち

そしてそこを突き抜けながら
エネルギーを放出して消えていく放射線

生物を構成する多種多様な細胞の関係
ヒトの生体内外の物質交換や組織の変化

ヒト個人の感情や認識の動的変化
個人対個人の様々な手段によるコミュニケーション

複数の個人が何らかの共通項によって括られてできるヒト集団
集団と他の集団や個人との関係

集団としての活動に使われる様々なモノや概念
それらを媒介するカネの動き、情報の流れ

ある程度の規模と秩序を持つヒト集団の中でのヒト個人の関係
そしてその秩序や規律を維持するシカケ、集団内の組織構造

特に現代社会としては多種多様な建築物だとか
道路鉄道電気水道ガス通信といったインフラなども

ヒト集団が依って立つ土地の地形や地質、気候風土
その地形や地質をもたらす地殻の動きの緩急

地殻を動かす地球内部の構造
地球が現状の形態に至るまでの歴史

地球を含む太陽系が出来上がってきた過程
宇宙誕生から現在に至るまでの経緯

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大雑把に言って、このくらいまでの範囲を網羅していて、
それも各レベルごとに具体的なイメージを脳裏に描けて、
かつ個々のニュース一つひとつを当てはめて想像できる、
それでようやく諸事が理解できると言えるのではないか、
昨年のブログの記事には、そういう感覚を込めた内容を、
折に触れて思い付くまま書き散らしていた様子が伺える。

さらに言うならば、震災後の様々なモノゴトやデキゴト、
ヒトビトの議論や対話などを新たに入力していくウチに
より現実に近いと思われるイメージを描けそうな材料が
それこそ数多く手に入れられたという感触も持っている。

多くの人たちは実際そうして実地に学んだのではないか。

いや「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」というなら、
今まさに膨大な経験を積んでるのだから誰もが学ぶはず。
(そうでなかったら愚者以下というコトになってしまう)

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学んだ知識が知恵となって実際の活動に活用されるには
時間が必要だし、その効果が目に見えるレベルに達する
までには更なる時間を要するのだから、モノによっては
10年20年、下手すれば数十年から一世紀も経過しないと
実を結んだとは言えないだろう、とも思うのだけれども。

けれども今まさに進みつつあるような、そんな気がする。
だから大した悲観はしていないというか楽観視している。

え? その先? きっと何か反動のようなのはあると思う。

現時点では想定できないコトもあると思うけど、一部は
過去の歴史と現状の推移から、ある程度は推測できるさ。
たとえば後の世代が今回のような「学ばねばならぬ体験」
を共有していないコトに不利益を感じたりする、とかね。

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