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2015/07/11

たまには時事ネタ(106) 斬新の真逆のプロセスにて

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都心の狭い敷地に多機能かつ「斬新なデザイン」と、ありとあらゆる
要素を詰め込んで積み上げた挙句に遙か高くなった競技場の失敗事例。

きっと赤字を垂れ流して終わるのだろうけど、スケジュールからみて
もはや後戻りもできず大きな修正もできず、諦めて払うしかない費用。

(個人的に好きになれないデザインなので今回かなり厳しく言います)

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大会誘致合戦に間に合わせなければならぬ都合から検討期間が短すぎ、
審査では予算の見通しが甘かったのを見過ごしたまま選定されたとか。

期間が短いなら短いなりに、問題点(or予兆)があれば素早く察知して、
迅速に決断して修正する、そいう流れを作っていかねばならなかった。
けど検討委員なんて、資料を見てどっちが良いか選ぶだけの仕事だし、
全体の空気に逆らって波風を立てるのも難だからと黙ったりしたはず。
委員に依頼した役所方面だって、そこまでの仕事は求めていなかった。

そこから先は「既定路線」を踏襲する役所&外郭団体ならではの業務。
当初から問題点を指摘する声はあったようだが、誰にも権限や責任が
与えられず個人が悪さするのを避けるのには効果的だが、逆に言うと
誰か一人が問題を認識しただけでは修正できないという欠点もあって。
つまり最初の判断の誤りを上塗りして積算された結果が、この有様だ。

もっと遡るなら、そういう人物を避けてしまいがちな、またそういう
立場を避けたがる人が多い、日本という風土の持病のようなのがある。
そう、日本は過去にも何度か、こんな不明瞭な失敗をやらかしてきた。

「欧州情勢は複雑怪奇」? いやいや日本の意志決定こそが複雑怪奇。

国際的な競争の中で国内は意見百出、それぞれ強く主張し合った挙句、
互いに激しく敵意を燃やし流血沙汰になるほどの状況となってたから
誰だって怖くてリーダーシップを取ろうとせず国策は迷走するばかり、
それぞれに対し譲歩や妥協を図るコトもままならず、対外的な要求は
膨れ上がる一方、そんな総花的な条件を掲げて国際的な場に臨んでも
当然ながら何言ってんだと蹴られるだけだから、国内には不満が募り、
ついには捌け口として海軍が打ち出した世紀の大作戦を実施して云々。

内閣なんかより、こんなプロセスが今なお跋扈する日本の空気が怖い。

国交省や地方自治体がハコモノ依存体質を改めたかと思ったら今度は
文科省っていうのが、ある意味で盲点だったと言えばそれまでなのか。

ついでに言っとくけど、次こういう審査みたいなのをやったとき逆に
やたら厳しくコストを詰めて却って下手な品を作りかねないのも日本。

まあせいぜいしっかりとプロセスを見直して修正してもらわないとな。

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